ESCRYPT社とグローバルサイン、スマートファクトリーソリューションで、インフィニオンセキュリティパートナーネットワークに参加

2016年9月1日、ミュンヘン（ドイツ） 

独インフィニオンテクノロジーズは弊社のISPN（Infineon Security Partner Network）に、ESCRYPT Embedded Security社とグローバルサイン社が新しいパートナーとして参加すると発表しました。両社は、当社のOPTIGA™ Trusted Platform Modules（TPMs）を使い、Industry 4.0のアプリケーション向けに専用のセキュリティソリューションを提供します。ISPNは、IoTデバイスメーカーや、サービスプロバイダにハードウエアベースのセキュリティを提供するセキュリティ企業のネットワークです。 

インダストリアルインターネットとも言われる「インダストリー4.0」は、生産全体の効率を高めるために、スマートプロセスと組み込みシステム技術とを兼ね備えています。その中核は、業界のバリューチェーンと生産のバリューチェーンをつなぐスマートファクトリーです。それらのバリューチェーンは、知的財産のスパイや窃盗につながったり、量産の稼働停止の原因になったりするセキュリティ侵害から適切に保護されなければなりません。 

ISPNの一員として、ESCRYPT社は、組み込みシステムに適した暗号鍵管理ソリューションを提供します。これらの中には、インフィニオンの車載用マイクロコントローラAURIX™、工業用コントローラXMC™、セキュアエレメントのOPTIGA™ TrustとOPTIGA™ TPMが含まれています。産業分野において、ESCRYPT社の鍵管理ソリューションは、工場外や工場内からのソフトウエアベースの攻撃から工業用制御システム（PLC：Programmable Logic Controllers）を保護します。このソリューションは、PLC上で実行されるソフトウエアの完全性と信頼性を守ります。これは、サイバーフィジカルシステム内のデバイス、PLCの管理者やユーザー、および複雑な機械でさえ、安全に識別することができます。さらに、このソリューションは、マルウエアだけでなく、ソフトウエアの不正な更新も防ぎ、複雑な権利の管理を可能にします。例えば、PLCが存続している全期間にわたるソフトウエアのライセンシングがあります。ESCRYPT社は、鍵管理ソリューションのためのオンサイトの統合サポートを提供するだけでなく、セキュリティ戦略、コンセプト開発、セキュリティアセスメント、専用化されたセキュリティエンジニアリング、アプリケーション、コードテストなどを含む包括的なコンサルティングサービスを提供します。総合的なセキュリティトレーニングプログラムも、これらのサービスに含まれます。 

グローバルサイン社の認証とセキュリティのソリューションは、メーカーが、自社のデバイスに堅牢な完全性と認証の機能を組み込むことを可能にします。製造段階のデバイスのプロビジョニング（事前設定）は、クラウドベースまたはオンプレミスのホスティングサービスと統合されます。暗号用コプロセッサが秘密鍵を安全に格納することで、デバイスの素性を識別し、偽造品がユーザーのシステムに接続することを防止することができます。稼働させた時には、デバイス上の証明書と秘密鍵を使って、企業のシステムと安全な接続を確立することができます。 

2015年に発足したISPN は、簡単に実装が可能なハードウエアベースのセキュリティソリューションを使って幅広いIoTエコシステムに対処するセキュリティのエキスパートたちのユニークなプラットフォームです。パートナーは、特定のアプリケーションや特定の市場での専門知識を用いて、設計のコンサルティングからシステムインテグレーションやサービスの管理までのバリューチェーンをカバーしています。ISPNのすべてのパートナーとそのセキュリティのユースケースは、 www.infineon.com/ISPN でご覧になれます。