インフィニオン、車載初のRISC-Vマイコンを発表し、自動車産業にRISC-Vを導入
2025年3月6日、ミュンヘン (ドイツ)
インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) は、自動車産業におけるRISC-Vの採用を牽引しており、今後数年以内にRISC-Vベースの新しい車載マイクロコントローラー (マイコン) ファミリーをローンチすることを発表しました。この新車載マイコン ファミリーは、定評のあるインフィニオンの車載マイコンAURIX™シリーズに加わります。これにより、TriCore™ (AURIX™ TCファミリー) およびArm® (TRAVEO™ファミリー、PSOC™ファミリー) をベースとする既存の車載マイコン ポートフォリオが拡張されます。新しいAURIX™ファミリーは、エントリーレベルのマイコンから、現在の市場で使われている性能を超える、高性能マイコンまで、幅広い車載アプリケーションを網羅します。Embedded World 2025において、インフィニオンは主要なエコシステムパートナーによるバーチャル プロトタイプを紹介します。これは、インフィニオンのパートナーがプレシリコン段階でソフトウェア開発を開始するためのスターター キットです。
インフィニオンのオートモーティブ事業部プレジデントのピーター シーファー (Peter Schiefer) は「インフィニオンは、RISC-Vを自動車業界のオープン スタンダードにすることにコミットしています。ソフトウェア定義車両 (SDV) の時代には、リアルタイム性能、安全でセキュアなコンピューティングだけでなく、柔軟性、拡張性、ソフトウェアのポータビリティが今以上に重要になります。RISC-Vベースのマイコンは、このような複合的な要件に対応し、車両の複雑性を低減すると同時に、市場投入までの時間の短縮に貢献します」と述べています。
インフィニオンは、車載マイコンのグローバル市場を28.5 % [1] のトップシェアで牽引しており、合弁会社Quintaurisを通じて、半導体業界の他の大手企業と協力し、RISC-Vベース製品の商用化に向けた動きを加速させています。インフィニオンは、半導体サプライヤーとして初めて、車載RISC-V マイコン ファミリーを発表した企業です。
この次世代マイコン ファミリーの採用を促進するため、インフィニオンはソフトウェアやツールのパートナーと緊密に協力し、包括的なエコシステムを構築しています。Embedded World 2025で披露するバーチャル プロトタイプ スターター キットは、インフィニオンの戦略的パートナーであるSynopsys社のツール群をベースにしています。これにより、インフィニオンのパートナーは、マイコンのハードウェアが利用可能になるのに先立ち、インフィニオンのRISC-Vアーキテクチャーをサポートするソフトウェアやツール製品の開発を開始することが可能となります。
IAR社、Elektrobit社、Green Hills社、HighTec社、Lauterbach社、PLS社、Synopsys社、Tasking社といったパートナーが既にソフトウェア開発キットの利用を開始しており、Embedded World 2025で最初のソリューションを展示する予定です。2025年には、さらに多くのパートナーが続く予定です。インフィニオンのバーチャル プロトタイプは、こうしたパートナーのソリューションを通じて、インフィニオンの次世代マイコン ファミリーの本格的なデジタル ツインを進化させ、顧客は開発を前倒しし、市場投入までの時間を大幅に短縮することが可能となります。
より詳細については、 www.infineon.com/risc-v をご参照ください。
[1] 出典 TechInsights: Automotive Semiconductor Vendor Market Shares. 2001-2023年
Information Number
INFATV202503-067j
Press Photos
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Peter Schiefer, President Automotive Division at InfineonPeter-Schiefer
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