サービスロボットシステム設計
次世代半導体テクノロジーにより技術的課題を解決
先進的なサービスロボットは、バッテリ持続時間の確保、ユーザーのサービス情報の送信および保存、最適化された動作のための精密なセンシングによって、今まで人間がしていた作業を自動化します。インフィニオンは、サービスロボットの背後にある完全に電子化されたシステムを提供し、最新世代の半導体テクノロジーにより技術的課題を解決します。
ロボットの一般的な構成としては、中央処理装置(CPU)、電源/バッテリ管理ユニット、バッテリ充電器、無線通信(COM)モジュール、ヒューマンマシンインターフェイス(HMI)、センサー、ドライブモジュール(ブラシ付きおよびブラシレスモータ)があります。
下に示すインタラクティブブロック図で、サービスロボット向けインフィニオンの推奨半導体ソリューションをお選びください。
サービスロボットは、私たちの日常の作業を手助けするものだと言えます。サービスロボットは、住宅や庭などごく身近なところにあります(たとえば、ロボット掃除機やロボット芝刈り機)。また職場環境にもあって、定常作業を引き受けて効率向上に役立っています。最終製品は使いやすくなっていますが、円滑で親しみやすい動作を実現するために、これらの機器は、きわめて複雑なハードウェアで構成されています。機械を動作させるため、また正確に作業を実施できるようにするため、複数のモータが必要になります。衝突回避やルームマッピングなどの高度な機能には、内蔵のレーダーやセンサーが必要です。また、先進的なモデルでは、学習アルゴリズムによるインテリジェント経路指定も可能です。ユーザーは、このような機能によって、たとえば作業実施時間の短縮など、さまざまなメリットを享受できます。
サービスロボットの一種として、人間に似せて設計されたヒューマノイドロボットがあります。ジョイントの位置や動きは、人間の運動機能をまねています。このことは、ヒューマノイドロボットが、通常、2本の足で直立して歩行することからも明らかです。ヒューマノイドロボット分野での研究開発の主な動機は、人工知能(AI)です。さまざまな場所でさまざまな形態のヒューマノイドロボットが使われています。ホテルのフロントでの宿泊客受け付け、税務署での指示、博物館での案内、学校での教育というような仕事は、近いうちにロボットにさせることが一般的になっているかもしれません。ヒューマノイドに類似したこの種のロボットが私たちの家庭に入ってくる時期は、そのシステムが既存のソリューションに対して技術的優位にあるかどうかにもよりますが、おそらく、自律的な知性体を社会が受け入れるかどうかに左右されるところが大きいでしょう。
産業用ロボットは、インダストリー4.0および未来の工場を支える重要な要素です。品質改善とコスト低減によりメーカーの生産性を向上して、従来の産業プロセスに大変革をもたらしています。物理的な安全柵をセンサーによる仮想的な安全柵に置き換えることによって、今日の産業用ロボットは、頻繁に変更がある作業環境に対応しなければなりません。それは、ロボットシステムに対するきわめて高度な要求です。工場現場での産業用ロボットは、たとえば溶接など、決められた作業の要件に適合するため、容易かつ柔軟にプログラムできる必要があります。
インダストリー4.0の最先端工場では、作業員は、コボットとも呼ばれる協働ロボットと職場を共有しはじめています。コボットは、人間の横に並んで働き、協調動作することによって、効率と生産性を高められるので、製造業において新しい可能性を開拓し、さらにそれ以上の寄与が期待されています。コボットは、大規模な産業プロセスを完結させるのではなく、工場の作業員を実質的に手助けしています。コボットを開発するための技術的ノウハウのレベルは非常に高いにもかかわらず、その市場環境は競争が厳しいため、コスト節約が急務になっています。それと同時に、コボットおよびロボットについて、ありがちな誤解が広まり続けています。多くの人は、それが危険で強力な生産システムであり、安全に関する本質的なリスクがあり、人間は近寄ってはならないと考えています。
新しく生まれた技術トレンドが他分野にも浸透して、サービスロボットアプリケーションの形成と発展に貢献しています。その例として、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、スマート環境、ネット接続性、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)、無線充電があります。これらは、すべて現在および将来のサービスロボット設計に根本的な影響を与えます。
その中でも、ユーザーフレンドリーな設計に重要なものは、エネルギー効率化およびバッテリ駆動時間の延長です。ネットに接続されたサービスロボットの場合、認証や認可のようなセキュリティが消費者の最重要事項です。人間とともに働くので、このようなロボットは、ユーザーの家庭や職場での生活の切り離せない一部として、十分な安全性と信頼性を備えていなければなりません。消費者や職人は、機械に作業を任せられるかどうかを知っている必要があります。
工場や倉庫で自律的に動作する無人搬送車(AGV)と違って、サービスロボットは、人と直接協調作業を行って、職場や私的な領域での毎日の生活を簡素化します。高度なセンシング機能、たとえば音声認識、ジェスチャーコントロール、衝突回避、距離および速度計測、その他多くの機能を組み込むことにより、ユーザーエクスペリエンスおよびユーザーの快適性を同時に拡大できるようになりました。このような観点を考慮することに加えて、競争力維持に必要なものを熟知しているパートナーを見つけることが重要です。必要になるのは、たとえばフォームファクタの小型化、製品の早期市場投入、部品点数削減などです。
インフィニオンは、特にサービスロボット分野の急速な発展に強い関心を持っています。見本市や新しいプロジェクトにおいて、人々の生活を向上させる最新のロボット工学のイノベーションを発見したり、それに貢献したりすることを、楽しみにしています。未来がどうなるか、誰にもわかりません。だからこそ、私たちは、進化し発展していく明日のトレンドに、今、柔軟に適応するための準備をしています。この事実と、常に拡大し広範囲にわたる、サービスロボット向けの高品質な製品およびソリューションのポートフォリオによって、インフィニオンは、お客様のあらゆるロボットに関するプロジェクトに最適な選択となっています。
高信頼性の充電器や高効率の電源およびバッテリ管理から、小型モータ制御、不可欠なセンサー、比類ないハードウェアベースのセキュリティまで、インフィニオンのポートフォリオは、すぐ市場に出すための設計に必要な製品をすべて網羅しています。早期市場投入を期待するお客様のために、インフィニオンは、広範囲にわたるデモボードおよび評価キットを提供しています。
お客様の成功は、インフィニオンにとって重要なことです。お客様からのインプットを重視し、最高の品質水準を維持する次世代のシステムソリューション開発に注力しています。お客様の設計にシステムソリューションをご利用いただくと、次のようなメリットが得られます。
- バッテリ駆動時間および製品寿命の延長
- 生産性向上
- システムサイズおよびコストの低減
- 最高の品質水準
- 安全認証済みの開発プロセス
- 短期間での市場投入および開発コスト低減
インフィニオンのロボット専門家チームは、お客様の仕様と期待に適合するカスタムソリューションについて、いつでも協業いたします。お客様のサービスロボットプロジェクトで、信頼できるアドバイザーとしてご利用ください。
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