スマートファクトリー内通信とクラウドへの通信を保護:インフィニオン、インダストリー4.0用に世界初のTPM 2.0を発表

2019/03/04 | マーケットニュース

2019年2月27日、ミュンヘン(ドイツ) 

インフィニオン テクノロジーズは今年のハノーバーメッセ(ドイツ、ハノーバー、2019年4月1〜5日)にて、産業分野に特化した世界初のTrusted Platform Module(TPM)を展示しました。このOPTIGA™ TPM SLM 9670は、産業用PC、サーバ、産業用コントローラ、あるいはエッジゲートウェイの完全性と同一性を保護します。本チップは自動化されたコネクテッドファクトリーやクラウドへのインターフェイスにおいて重要な役割を担う機密データへのアクセスを管理します。 

SLM 9670はコネクテッドデバイスの機密データ用保管庫として機能し、サイバー攻撃によるデータ損失や生産量低下のリスクを低減します。またTPMチップのメリットはセキュリティだけに止まらず、製品開発期間を短縮するとともに産業アプリケーションのコストを引き下げます。監査と認証を受けたインフィニオンのTPMチップを使用することにより、産業用デバイスメーカーは、より高度なIEC 62443規格*のセキュリティレベルを達成し、認証プロセスを短縮することが可能になります。さらにセキュアなリモート接続でソフトウェアアップデートを行えるため、機器メンテナンスの費用も削減可能です。 

OPTIGA TPM SLM 9670は、Trusted Computing GroupによるTPM 2.0規格を完全に満たしており、外部第三者検査機関によるCommon Criteria認証を受けています。20年間の耐用年数を持ち、チップのファームウェアがアップデート可能なことにより、SLM 9670は産業環境において生じ得る長期的なセキュリティリスクにも対応します。本チップの対応温度範囲は-40℃から105℃までと広く、またJEDEC JESD47規格の認証基準に適合しているため、堅牢性や品質に対する業界の厳しい要件も満たしています。 

出荷状況

OPTIGA TPM SLM 9670はドイツにあるセキュリティ認証を受けたインフィニオンの工場で生産され、量産出荷は2019年下半期からの予定です。詳細については www.infineon.com/industrial-tpmをご覧ください。 

ハノーバーメッセでのインフィニオン

モノのインターネット化(IoT)に伴ってTPMのアプリケーション分野が拡大しています。インフィニオンは幅広いOPTIGA TPM製品ファミリーを通じ、ビジネスPCとルータ、コネクテッドカー、およびクラウド向けに、それぞれのアプリケーションごとのソリューションを提供しています。 

OPTIGA TPM SLM 9670は世界有数の工業見本市である、今年のハノーバーメッセにて初めて展示されます。インフィニオンはAmazon Web Services(ホール6、ブースF46)で、さまざまな製品を展示すると共に、エネルギー効率とセキュリティに優れたスマートファクトリーのデモを行います。このデモにはエッジゲートウェイも含まれ、セキュリティが中心的かつ重要な役割を果たす産業用ネットワークは、OPTIGA TPM SLM 9670の強力なセキュリティがその真価を発揮する場所となります。 

*IEC 62443は産業通信ネットワークにおけるセキュリティ要件を定めた国際的な一連の規格から構成されています。

**Common Criteriaはコンピュータのセキュリティ認証のための国際規格です。

Information Number

INFDSS201903-053j

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