インフィニオン傘下のエッジAI企業Imagimob、機械学習を量産につなげる最速の方法であるReady Modelを発表
2023年12月6日、ミュンヘン (ドイツ)
インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) 傘下のImagimobは、スマート デバイスを市場に投入する最良かつ最速の方法を提供するという使命に沿って、IMAGIMOB Ready Modelを発表しました。この総合的な機械学習 (ML) ソリューションは、堅牢かつ高性能で、エッジ デバイス向けに、すぐに量産適用可能であることが保証されています。カスタム開発に必要なコスト、時間、専門知識を必要とせずに、PSoC™ 6などの既存のマイクロコントローラー (MCU) のハードウェアに迅速に導入できます。
Imagimobのカスタマー サクセス部門責任者のサム アル アティーヤ (Sam Al-Attiyah) は「現在のエッジAI市場を見回して、どのようなソリューションであっても、すぐに使えるモデルを提供している企業は、おそらく片手で数えられるくらいしか存在しないでしょう。私たちのReady Modelは8年間にわたり培ってきた専門知識に基づいて構築されており、さまざまな環境の現場で徹底的にテストされているため、性能面の検証も万全です。そして、それらを小型のエッジ デバイス上で実行しているという点が非常にユニークなのです」と述べています。
Imagimobは、Ready Modelの堅牢性を確保するために、遭遇する可能性のあるさまざまなシナリオを網羅したリストを作成し、それらのシナリオをテストしています。また、モデルは世界中のさまざまなシナリオでテストされ、特定の地域や民族性によるバイアスがなく機能することが確認されています。さらに、デバイスでのフィールド テストを行うことによって、想定されるハードウェア構成で現実的なモデル性能をテストし、文書化することができます。これらすべての結果として、製品内で実行される際に顧客が必要とする機能を正確に実行できるモデルが生まれます。
Imagimobは、幼児モニター用のベビー クライ (Baby Cry)、歩行者用のサイレン検出 (Siren Detection)、医療技術および健康分野のウェアラブル デバイスに向けた咳検出 (Coughing Detection) およびいびき検出 (Snoring Detection) を含む4つの音声ベースのReady Modelをローンチします。その他にも、オーディオ、レーダー、IMU (慣性測定ユニット)、および静電容量検出のためのモデルを開発中です。
機械学習 (ML) の取り組みに向けた最初の一歩を踏み出しやすくする
スマートAI機能を搭載した製品のアップグレードを目指す多くの企業にとって、これまで高い障壁がありました。カスタムメイドのMLモデルの一般的な開発プロセスでは、適切なソフトウェア エンジニアリングとAIの専門知識が必要なだけでなく、広範な開発プロセスに多大な時間とリソースを投資する必要があります。データの収集、検証、ラベリングに始まり、そのデータを使ってモデルのトレーニングを行います。さらに、モデルをデバイスに実装し、さまざまな環境でテストを行って、必要な性能が得られることを確認するまでが開発です。
これとは対照的に、IMAGIMOB Ready Modelの実装は、エンジニアリングとAIの知識やスキルをまったく必要としないか、必要だとしても、ごくわずかです。そして、開発とテストのすべての作業はすでに完了しているため、Ready Modelは市場投入までの時間を本質的に短縮します。ImagimobのCEO、アンダース ハーデブリング (Anders Hardebring) は「このモデルによって企業の機械学習への着手が極めて容易になります。エッジ デバイスへの適用開始に多額の投資を行う必要がありません。量産用のカスタム モデルの開発には、企業のスキルセットと専門知識に応じて通常6カ月から1年かかります。しかし、私たちのReady Modelを使用すれば、新しいエッジAI機能を基本的に一晩で稼働させることができるのです」と述べています。
供給状況について
IMAGIMOB Ready Modelは現在販売中です。詳細は www.imagimob.com/ready-modelsでご覧いただけます。
Imagimob について
Imagimobは、エッジAIとTinyMLの最前線でイノベーションを推進する急成長中のスタートアップで、未来のインテリジェントな製品を開発します。
スウェーデン ストックホルムを拠点に、2013年から自動車、製造業、ヘルスケア、ライフスタイルといった各分野のグローバル企業にサービスを提供しています。
2020年、Imagimobは、リソースに制約のあるデバイス向けに、エッジAIアプリケーションを迅速かつ容易にエンドツーエンドで開発するためのプラットフォーム、IMAGIMOB Studioを発表しました。IMAGIMOB Studioは、開発の全過程を通してユーザーをガイドし、支援することで、これまでの開発の概念を一変させる生産性の向上と市場投入までの時間短縮を実現します。また、新たにローンチされたReady Modelを使用すると、エッジAIを迅速かつ容易に実装できます。Imagimobは、最新の研究において常にトップに立ち、AIおよび組み込みテクノロジーの市場を牽引しています。2023年5月より、Imagimobはインフィニオンの傘下になりました。
インフィニオンについて
インフィニオン テクノロジーズは、パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーであり、製品とソリューションを通じて、脱炭素化とデジタル化を推進しています。全世界で約58,600人の従業員を擁し、2023年会計度 (2022年10月~2023年9月) の売上高は約163億ユーロです。ドイツではフランクフルト証券取引所 (銘柄コード:IFX) 、米国では店頭取引市場のOTCQX (銘柄コード:IFNNY) に上場しています。ウェブサイト www.infineon.com/jp
Information Number
INFCSS202312-035j